松野家の六つ子 2017-01-24 01:53:22 |
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¦ 末弟
そう、相棒。だから僕の前では気負わなくて良いんだよ?…勿論、他に安らげる場所があるならそこで羽を休めたって構わない。でも覚えてて。…僕は、いつだってカラ松の味方だよ。( 視線は腕へと落としたまま、彼の言葉に穏やかに答えていれば嬉々とした声が聞こえ。思わず鼻の奥がツンと痛くなる。─相棒、の筈だったのにね。僕は最低な形でカラ松兄さんを裏切ってしまった。変わらず優しく微笑み掛けてくれる相棒に、胸から熱いものが込み上げれば、腕の包帯を巻き終わったのと同時に涙声で彼へ土下座して )ッ昨日は、本当にごべんなざい゙…~ッ!!
¦ 四男
~…十四松、( 己の言葉のあと、長男にはっきりとした言葉を聞かされた相棒は縋るようにこちらのパーカーを握り締め、悲痛なまでの声を上げていて。先程までこちらの心配をしてくれていた、優しい弟。その彼が、嫌だ嫌だと駄々を捏ねるように開いている方の手を上下させるのを認めれば、暴れる体ごとぎゅっと抱き締め、静かに。けれど強く彼の名前を呼び )ッ俺だって、いやだよ。でも、っでもそうさせたのは、俺たちだからっ。俺たちはこれから、あいつを死ぬ気で支えてくことしか、できないんだよ…~っ。
¦ 三男
そ、そんな…~ッ!( 長男、四男の言葉を聞き遂げ、彼らの表情を見れば言いたいことなど充分すぎるほど理解してしまって。─…自分たちの取った行動のせいで、次男の記憶がなくなる。その事実に、心を蝕むのは後悔ばかり。けれど、後悔したところで元に戻る筈もなく、苦し気に顔を歪めれば隣で、自分より素直に感情を吐露する五男と五男を諭すように声をかける四男を見詰め。…その言葉は、こちらにも投げ掛けられているようで、思わず苦笑いを浮かべながら赤いパーカーの彼へ視線向け。先程、次男本人には真実を告げていないと言っていた。恐らく長男として、嫌われ役を買って出たのだろう彼に眉をいつも以上にハの字にさせ、柔らかい口調でそう問い掛けて )…それで、悪者買って出たおそ松兄さんは、このあとカラ松になんて説明するつもりなの…?
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