松野家の六つ子 2017-01-24 01:53:22 |
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¦ 末弟
もう、謝んなくて良いって言ってんでしょ!( 尚も申し訳なさそうに笑う顔に、わざとらしく頬を膨らませ鼻を摘まみ。…やはり、彼の中で自分は弟としての印象が強いのか。そのことに、小さく息吐き出して。彼が添え木を固定している間に、緩んだ包帯するすると取り、代えの包帯を丁寧に巻きながら楽しそうに、至極穏やかな声色で呟いて )…確かにカラ松兄さんは僕の兄さんだけど。“カラ松”は昔から変わらず僕の相棒でしょ?相棒になら、ちょっとくらい弱音吐いてもいいと思うけどな~。
¦ 三男
随分暴れてたみたいだけど、何かあったの?( 先程、一階からドタバタと騒がしい音が聞こえ、五男と首を傾げていたところ。現れた長男と四男に五男同様緩く首を傾げたが、彼らが纏う空気が重く張り詰めていることに気が付けば開いていたアイドル雑誌を静かに閉じ。その後告げられた長男からの言葉は、あまりに信じがたく衝撃が大きすぎるもので、いつもは饒舌に動く口も今はピクリとも動かない。…ふと、部屋の入口付近でただただ黙って立ち尽くしている四男に気が付けば長男が告げた言葉を思い出し辿々しく口を開いて )し、知ってる、って。いちまつ、カラ松と話した、の?
¦ 四男
…今度倍にしてふんだくるから、覚えとけよバカ松兄さん。( 長男の笑みに、一瞬だけでも日常が戻ってきた気がして、己もマスクの下小さく笑み浮かべ。しかし階段を登りきればすぐに二人の待つ子供部屋へと着いてしまい、長男に続いて部屋へと入れば静かに襖を閉めて。…彼が、次男がSOSを出したらすぐに駆け付けられるように。そのまま入口付近で長男と三男、五男をイチベツしていれば告げられた真実にゴクリ、と固唾を呑み込んで。その真実に、ある程度予想はしていたもののショックを受けていれば動揺を露にしこちらに質問を投げ掛けてくる三男に、静かに答え )…話したよ。あいつ、普段俺がクソ松って呼んでることも、俺の最低な態度のことも、覚えてなかった。
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