松野家の六つ子 2017-01-24 01:53:22 |
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(知られたくない、その強い気持ちだけで口を閉ざすと視線を伏せ。唯でさえ自分は兄弟に疎まれているのに更にこんな不安材料を知られたらそれこそ自分の弱い心は砕け散ってしまう気がして、今までどうやってそれを隠してきたのかも思い出せずに心は乱れる一方で。不意に肩を掴まれるとびくりと怯えたように瞳を揺らすと相手の顔を見つめ返し)…別に、何も…。怪我はちゃんと病院で治してもらえば大丈夫だって…言われた、だけだ。
長男
(末弟の反応は自分が相手の立場なら自分もしてしまうと思えば笑われたことも気にせずに、視線は真剣なまま話を最後まで聞き終えると力なく頭を項垂れて深い溜息を一つ漏らせば冗談でないことはきっと目の前の末っ子に伝わるだろうと思い)…嘘じゃないんだ。もしかしたら、アイツは全ての記憶を失う可能背もある。…それこそ、俺らのことも、全部…自分が誰かも分からなく、なるって…。
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