松野家の六つ子 2017-01-24 01:53:22 |
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いや、あんたがちゃんと相談乗ってくれたのも、でかいでしょ。こっちも感謝してる。( 鼻むぎゅ )
あ、そういうのもいいね。俺もやってみたいし、大丈夫。
…じゃあ取り合えず、エスニャン連れてみんなで家に帰ってきたとこから始めるね。初回だから結構長くなっちゃったんだけど、ごめん。あ、勝手にあんたが先に帰ってる設定にしちゃったけど、問題なかっ、た?
…ただいま。( ガラガラ、と音を立てる玄関を潜り、漸く辿り着いた我が家。半日程しか開けていないのに、随分懐かしく感じるのはニート故か。午前中に家を飛び出した時は明るかった空も、今はすっかり藍色を帯びていて、空の端には月も浮かんでいる。今日は走り回って、大声を出して。慣れないことの限りを尽くした体は疲労困憊、このまま布団にダイブして惰眠を貪りたい所だが、ゴミ捨て場を引っ掻き回した己の体は臭うし汚い。諦めてまず風呂を、と、ふと足元へ視線を落とせば今日一日顔を合わせていない二つ上の兄の靴が目に入り。…そう言えば昨日からまともに顔は見ていない、件の誘拐事件のせいで、昨日の晩は隣が寒くて堪らなかったのだ。煌々と光を放つ居間の襖を一瞥し、彼が帰ってきたことにほう、と安堵の溜め息を吐き出し。これでも反省はしてる。帰ってきたら一言、ごめんと謝ろうと思っていた。各々二階に行ったり、そのまま風呂へと向かったりする兄弟の傍ら、己は只一人居間へと続く襖へと手を掛け、中に居るであろう兄の姿を探し。──…しかし、目に飛び込んできたのは、想像していたものよりずっと深く傷を負った兄の、姿で。思わず入口で固まり、その姿を凝視しては震える唇でことばを紡ぎ )~…ク、か、カラ松、その、傷、な、に?
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