◆本当は怖いグリム童話◆3L/人数制限/再建

>>アルカ

えっ…と、ぼくの記憶だと確かそうだった筈なんだけれど……まずいな、こんなことって本当にあるのか
（ 恰も初対面であるかのような挨拶を受けるも、童話の舞台地が離れているため元より相手との関わりは稀に城のパーティなどで顔を合わせる程度のもの故に名前を憶えられていない事については然程不思議に思わずにおり、「 いえこちらこそ宜しく 」などと相手に調子を合わせて返し。然し此方から名を尋ねた直後に頭を抱え、続いてまるで自身の事を認知していないかのような発言をするなど明らかにおかしい相手の様子に漸く違和感を覚え＿＿更にそれは過去に医学書で読んだとある症状と近似しており、またその障害の深刻さを思えば表情をぐっと険しいものに変えて。まずは抜け落ちた記憶の程度を確かめるべく、少女の目をまっすぐに見つめて問い ）
＿＿きみのそれは恐らく外傷性の記憶障害だよ。あの魔物たちに追われる前の事で、何か思い出せる事があったら教えてくれないか


>>ヘンゼル

まったく相変わらずきみってやつは……＿＿けど自分で破片を抜いてしまわなかったのは褒めてやる。きみにしては賢明な判断だよ
（ 深手を負っているにも拘らず平時通り上調子な彼の口振りに呆れたように眉を下げて苦笑し、然し深く肉に突き刺さった金属片を無暗に抜き取らずにいた事は正しい判断と言えるためその点に関しては幾ばくか安堵を抱いているらしく。さりとて薬も医療器具も一切持たない今の状態では充分な治療を施すのは難しい。一旦医院に連れ帰ってから改めて怪我を看てやる必要があるだろうと判断し、先程肩に置かれた右手をそのまま引けばそれを自分の肩に回させ、脇から身体を支えるようにして ）
このまま少し歩けるか？ 無理をさせるけど、取り敢えずその怪我をどうにかしないと…


>>レグレア

…ばか、余計なお世話だ。＿＿＿＿大丈夫。幸いにも歩けない程の怪我は今のところ無いし……それに医者ってのは案外体力の要る仕事なんだから、なめて貰っちゃ困るよ
（ 仕返しと言わんばかりに返された台詞には素気ない返事と共に肩を拳で小突き。一転真剣な面持ちで語られた"此処から医院へ向かう"という旨の提案、これは自身も同様にこれから取るべき行動として考えていた事であり、迷い無く了承の意を込めて頷けば"動けるか"との問いかけにはひとつ相手を安心させる為にと自信有り気にトンと胸を叩いてみせ、先んじて歩み出し ）