蟲 2016-11-26 12:01:37 |
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>薫子
(ザアザア…ザアザア…、雨音の方が勝るほど静かな動きで殻に罅が刻まれる。罅の隙間から入り込むのは少しだけ冷たい雨の匂いだけ、不思議と心が安らぐようで。もっと傍で雨を感じたいと願ってしまう。罅がまた少し深くなり、いよいよ殻の隙間に手を掛けると体を出せる程の穴に変った。___重たい瞼を開き、慣れない眼球が二重に見える世界を映すと目を凝らし。そして、微笑み此方を見る女性と目が合った気がした。纏わり付く粘液を落とすため、数回瞬きを行えば体をズルリ…と殻から出して倦怠感すら覚えるその身を座る体制で倒れないよう安定させる。そこで漸く待ち望んだ雨の匂いをスーと目一杯に吸い込み、ゆるりとした微笑みを表情にして。「初めまして、今日は素敵な雨ですね」窓越しにはザアザアと止むことのない雨音だけ、目の前の女性が浮かべるその表情を真似ては一層と瞳を細め。身体は完全な物になる為に脈を一度大きく打ち、呼吸が詰まる。瞳が電球を埋め込むみたいに発光すると、じわじわと髪色までもが光り出す。雨雲の重たい普段よりも暗い夜には一層とその明かりが力を発揮し、光が強まると顔色が悪くなる。他の蟲のように飢えを覚えないのが短命である現れで「僕に白雨と名をくれたのは、あなたでしょう」血の気が薄れて行く青白く覇気の無い笑顔を共に、生まれて直ぐにその命の灯を落とそうとしているにも関わらず、決して生物をくれとは強請らず世間話に花でも咲かせる様子で言葉を送り。)
(/とても魅力的なプロフィールを有難う御座います。是非ともお相手をして頂けると嬉しいです!早速ですがロルテの方に絡まさせて頂きました、もし絡み辛い等が有れば教えて頂けると有難いです。どうぞ、よろしくお願い致します!/此方レス蹴り大丈夫です)
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