贄の子 2016-11-11 23:13:29 |
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白……なんつーか、単純だな。でも、アンタみたいな白狐にはすげー似合う、…と思う。
(いい名前だと微笑まれて、唖然とした表情を浮かべ。己の名前、朔の夜と書いて朔夜。月明かりも何もない朔の日。どんな思いを込めて、この名前をつけたのかはいまだ知らず、結局知ることも叶わなかった。そんな名前を褒めてもらえたからなのか、胸の奥が熱くなるのを感じて。それなりの礼のつもりか、普段は照れくさくて言えないような褒め台詞を視線を彷徨わせながら告げるも、やっぱり恥ずかしさがまさり語尾は小さくなり。つられるように上を見上げれば、今にも雨が降りそうで、「恵みの雨、とやらか」ポツリと呟いた後、先に進んでいく後ろ姿を追いかけて )
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