狐の嫁入り。 / 1:1 / 募集 

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贄の子  2016-11-11 23:13:29 
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とーりゃんせ、とおりゃんせ。

 
行きはよいよい、帰りは怖い。
怖いながらも、とーりゃんせ、とおりゃんせ。





「あんたが、妖狐様…ってか?」
少年は目を細め、問うた。

「お前は、贄に選ばれた人間か」
妖狐は、感情のない顔に僅かな悲しみを見せた。


 己を捨てた同種を憎みながらも身を犠牲にすること決めた贄の子。
 人間嫌いではありながら冷酷になりきれない心優しき妖狐。

 不器用な、恋の噺。




 __暫しの間発言を禁ずる。

  

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  • No.17 by 朔夜  2016-11-12 20:50:15 


(/ いいですね、それ!いつか、個人用の所に立ててもいいかもしれませんね!、←
了解しました。場面としては、儀式を終えて少年が社にて一人になったところからですね。そこから、儀式の本当の意味を妖狐から教えてもらったり、一緒に暮らすことになったりなど進めていきましょう。
改めまして、よろしくお願いします! )




(自分は鳥居の前に立ち、後方の村のお偉い方がただ何かを唱えるだけの儀式。何もしなくてもいいとのことなので、突っ立ったままの姿勢でいて。それからどれほど経ったのだろうか、声が途絶え、振り向けば既に村人の何人かは踵を返し来た長い階段を下りていくところ。どんどんと村の人間は階段を下り始め、最後の一人である長老が自分に静かに礼をして去っていく。誰ひとり、あと残りなどないような顔で己の方を振り向きもせずに去っていくのを、自分は捨てられたのだなとどこか他人事のように思い。先程まで人の気配があったこの場所は、ただ草木が風に揺られる音のみが残る。自分の今まで暮らしてきた場所とは違う、別世界のようで。意味もなく髪をかき回そうとして腕が重く、その原因が普通に暮らしていれば経験のないはずのこの服のせいだということに気づいて。面倒そうに、手首まで伸びる袖を被地元までまくりあげたところで林の雰囲気が変わったことに気づいて。顔を上げれば社の前には、見たことのない青年。それが人ではないことには、その耳や尾を見て理解して。「――あんたが、妖狐様、か?」人とは違うと忌み嫌われた新緑を思わせる瞳を真っ直ぐに向け。人外であろうがなんだろうが、怖気づくつもりはないと言わんばかりに目を吊り上げて行って )
 

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