贄の子 2016-11-11 23:13:29 |
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ほんとか?はー、これで朝飯抜きっていう心配はなくなったな。
(ちゃんと朝食が取れるということに安堵の息を付いて。ふと、ずっと気にかけてくれたあの使用人にお礼を言っておかないととぼんやりと考え込んでいれば急に掴まれる顎。十分な状況判断もできず気づけば真正面に相手の顔が有り。唇には仄かな温もりが。すぐに離れていった相手の顔はとても満足そうで。大して、己はぱくぱくと赤い顔で金魚のごとく声のならない言葉を吐き出すかのように開閉を繰り返し。しかし、思いを通じ合わせた今、文句を言っても説得力はなく。赤い顔を隠すかのように横に背け。「…いきなりすぎんだよ。この馬鹿」ポツリと呟いて。)
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