主 2016-10-15 17:52:35 ID:c42014d3d |
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>カラ
…瞬発力や飛行速度に秀でた種の竜だな、竜の鱗や牙は錬成では貴重だから、素材学でも散々調べて知ってるさ。…お嬢さんはイヴラバヴラっつったのか、この間抜け落ちてた鱗で錬成させてもらったからお嬢さんのことはよく覚えてるよ。あん時は休んでるところ邪魔して悪かったな。
(相手が指輪を受け取ったことを確認してから腕を引っ込めるとその後に続いて畜舎の中に隔離された大きな鳥籠状の檻の傍へと歩み寄っていき。そこにいたのは先日畜舎に忍び込んだ時に鱗や牙の欠片など素材を集めさせてもらった竜の中でも印象に残っていた黒い鳥竜で、些か小柄な体躯ながらも竜たる威厳と美しさを湛えたその姿にふっと笑みを漏らして。"お嬢さん"だなんて呼び方と共に竜のパートナーである相手に対してよりも余程恭しく一礼と共に挨拶をすれば武器として腰に所持している短剣を背中の方へと押しやりながらそちらへと近寄っていき。身分制度において最下となる奴隷という立場であり錬金術の使い手としては貴重な素材を提供してくれる存在である竜はかつて幼少期を過ごした母国においても神聖的な存在として認識しており、だからこそある程度近寄ったところで足を止めればあくまで此方から無遠慮に触れていくような不作法はせず、両手を広げ掲げることで無害を主張しながら竜が此方に気を許してくれるのを待つように其方をじっと見つめて。竜は高貴な生き物と認識していても、"高貴な人間"と違って身分等という差別はしない、そう理解しているからこそ彼女を尊重する姿勢は見せども表情に硬さはなく年相応の少女らしい柔らかな笑みを浮かべていて。)
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