女子高校生 2016-06-12 16:51:04 |
通報 |
………幻影だ…そんなのは……。
(面と向かって断言されても困る、なんて。そんな事を云われて嬉しくない奴なんて居ないのに、自分は優しくなんてないと。己はそのように善人なんかでは決して無いと。そう信じていないと、優しい言葉をかける朗かな彼女に依存してしまいそうだから。だから自分は、その言葉を鵜呑みにする訳には行かない。立ちはだかる相手が出来てしまったのなら足は止めるしかなく、その場で立ち止まると代わりに強かな気持ちが込められた彼女の両目に思わず逸らすことが出来ずに、心がぐっと引き締まる事を感じて。複雑に絡み合って解けそうに無い心情が、只の呟きとして溢した言葉を機に上目遣い気味の彼女の髪をくしゃっとやや乱暴に撫で「…早く帰るぞ」これ以上この対話を続行しても、彼女も自身も幸せにはなれないだろうという彼なりの会話のお開きを暗示しつつ、相手の隙を通り抜けて先に昇降口へと歩いて行き)
トピック検索 |