巡音ルカ 2015-08-06 19:25:43 |
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その声に振り向きマスターは「またマスターって呼んでる。ちゃんと名前で呼んでほしいな」と青みがかった髪に少し掠れる優しい瞳で、マスターは微笑みながら言う。
その言葉を聞いて私は自分の言葉を思い出し「あっ、ごめんなさい。カイトさん」と少し恥ずかしそうに答えた。
「まあ、そのうちなれるよ」と私の髪を優しく撫で、鞄を持ち、「そろそろ行こうか」と私の唇に優しくキスをした。
少し照れた後に「はい」と短く答え、私たちは玄関に向かった。
外はあの日と同じ、綺麗な青空で私は小さく微笑んだ。
あの日、私がマスターへの気持ちに気づいた日に、実はマスターも同じく私への思いを抱いていたらしく、それに気づかないで二人して色々悩んでいたのだ。
そんな日と同じ空の下、今は思いが通じ、共に笑って歩いている。
このマスターを想う気持ちは何度マスターと離れてしまっても、何度データが消されたとしても必ずまた貴方《カイト》へと想いを巡らせこの心《データ》が完全に消えることはないだろう。
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