巡音ルカ 2015-08-06 19:25:43 |
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そして、唇は。そう思いかけた時、「・・っん・・」とマスターは一瞬寝言を放った。
私はドキっと思い、我に返った。私は何を思っていたのだろう。
マスターの唇に指で触れ、私の、私の、唇でマスターの唇に触れてみたいなんて思うとは。
そんな、眠っているマスターに失礼なことをしようとするなんて、私、少しおかしいのかもしれない。
だってそもそも、ボーカロイドの私がマスターを好きになるなんてあるはずないのに。
無機物の私と生き物のマスターじゃ同じ時間を生きれない、そんなこと分かっていたはずなのに。
そんな事を思うと、目から涙が溢れてきた。マスターの側にいられているのに、どれほど近くにいても、とても遠く感じてしまう。
きっとマスターだって迷惑だろう。私のようなボーカロイドに恋をされても、マスターはそんな関係は望まない。
あくまで私たちの関係はボーカロイドとマスターなのだから。
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