鬼灯朱音 2015-07-01 22:17:30 |
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私がこの小さな円から一歩でも足が出たらしのんの勝ちでしかも、こっちからはしのんが仕掛けてこない限り動かないしゴドムの魔法も使わない
(相手にハンデを説明してから円の中で立つと「まぁ、頑張りなさい」と言って微笑んで)
我、火の盾を操る者なり
(相手が近付こうとすると手を指揮者のように振りあげれば大地から炎が立ち上がり相手の行く手を塞いでしまえば「そんな甘い考えを捨てて本気で来ないと怪我するわよ?」と凄まじい威圧感と魔力が身体から噴き出して)
何でよ、円の外に出す手段は指定がなかったじゃん!
(母に魔法で勝つのは至難の技だが要は外に出せばいいのなら別に魔法で張り合う必要はないと考え、それは魔法で勝つのは難しいと判断した自分なりの作戦だったのだが、それを甘い考えだと言われたのは心外で唇を尖らせ)
あのねぇ、格上の相手にただ突っ込むだけとかそれは無謀と言って作戦でもないわよ?相手が私だから良かったものの本気の魔法戦だったら大怪我どころじゃないわ
(唇を尖らせる相手を思いっきり叱りつけて)
むー...人魚の泡、星の数に匹敵する小さな宝玉なり!
(母の言うことはもっともだと思ったがどうしても謝る気になれずだったらと魔法を発動させ)
・・・・。
(相手が出した泡に向けて無言のまま対抗魔法の間違った使用方法である魔砲を泡に放てば泡は吸収しきれず割れてしまい、相手の横には大きな穴が空いてしまって)
ひっ!
(自分の横に空いた大きな穴を見て「うう、もう何もいらなぁぁぁあい!」大声で泣き出してそのまま地下から出ていってしまい)
この程度で泣いてるようじゃ魔法戦なんて到底無理ね・・・ゴドム、お願いするわ
(相手が上に行ってしまったのを見てとても残念そうな気持ちになりながらも後を追わず、相手が圧倒的な力の差を見て逃げずに立ち向かえるような強い精神力が持てるようになるまでこの白い円から出ないようにする為にゴドムに頼んであることをしてもらって)
はあ...
(机に突っ伏して、泣き止んではいたが放心状態でやることはいろいろあるが何かの糸が切れたように体が動かない状態になってしまい)
そうなんだよね、きっとそう...
(悪意があるわけでも意地悪をしているわけでもないことは分かっていたがただひたすら厳しいだけの母に、それだけではないハズなのに厳しさしか感じられなくなっている自分に心も体も疲れきってしまい「でも今は...ちょっとだけ休ませて」そのまま目を閉じて)
「しのん、早く起きるにゃ、腹減ったにゃ」
(相手が眠ってしばらくが経つと辺りはすっかり夕方になって、ハイドもお腹を空かせてしのんの頬をペチペチと叩いて)
......へ?あれ、お母さんは?
(ハイドが起こしに来ること自体は別におかしくはないが内容がおかしく「何にもないの?」辺りが夕方になっているのでそろそろ母が夕食の準備をしていると思ったのだが、相手の言葉からするとそうでもないようで)
「家にはしのん以外、誰も居ないにゃ〜お腹空いたから池の人魚食べて良いにゃ?」
(池にはローレンが普段通り泳いでるがしのんの部屋以外には明かりすら付いておらず、母の姿は家には居ない様子でいて)
食べないでね、私の大切なお友達なんだから...
(とりあえずハイドを連れて台所へ行き冷蔵庫を開けて何か食べられそうなものはないか探し「何があるかなー?」そんなに食欲があるわけでもないのでハイドの分だけでもと目をキョロキョロさせながら探し)
「しのんがごはん作るのかにゃ?美味しくなかったら怒るにゃ」
(相手の様子をじっと見ながらハイドはゴロゴロと相手の足元で転がっていて)
何言ってんの、あんたはこれ
(お皿にカラカラと音を立ててキャットフードを用意し相手の前へ置いて「そんな毎日毎日マグロやツナなんて体に悪いよ?さて私は...」自分の材料を探しだして)
「・・・マグロやツナじゃなくてもママさんはキャットフードに一工夫してくれたにゃ」
(相手に出されたキャットフードをしぶしぶ食べ終えると動物の本能は正直で玄関で母の帰りを待っていて)
お母さん帰ってこないねえ…
(料理をする気にもならなかったので結局その日は食事抜きにすることにし、母のことは気になったが自分よりもしっかりしている人なので大丈夫だろうと思いお風呂に入ることにして)
(/申し訳ないのですが、今日はこれで失礼します。またよろしくお願いいたします)
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