主 2013-07-22 06:03:31 |
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相手に一撃が当たる瞬間、光り輝くオーラは辺り一面に霧散し───
その光景はまるで蛍が一斉に飛び立った様にも見えた。
纏っていた光りを失った右の拳は、彼女の胸を力無く叩くだけ。
タイム アウト
「時間切れ、か……」
あと一歩、届かなかった。及ばなかった。
それだけに余計に悔やまれる。
だが、不思議と気持ちは晴れていた。
全力で立ち向かい、相手もそれに応えてくれたからだろう。
グラリと躰が揺れ、地面に仰向けに倒れる───
その顔には薄く笑みが浮かんでいた───
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