owner. 2013-07-07 21:04:24 |
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私が何かする度に餓鬼って言うのやめなさいよ。
(タオルを肩に掛け忙しく己の前に現れる彼。寒い筈なのに上がるの早過ぎでしょう、なんて無表情に感想頭の中で呟くも彼の一言にあからさまに嫌そうに顔を顰め不満を述べる。"生きてたらあんたと同じくらいの年齢よ"..とは何と無く言えなかった。馬鹿にされたのが気に喰わなかったのか不服顔の侭姿勢を変えようと足を動かすも視界の端に入った水分を含む濡れた髪に顔を上げて。己の目の前に腰を下ろし髪を拭く彼に自らベッドから降り。「 何とかは風邪引かないって言うけど、あんた直ぐ引きそう。ちゃんと拭き... 」そこで言葉が途切れる。彼の髪へ伸ばした己の隻手の指先は、タオルのその髪を僅かに擦り抜けている。すぐにばっと手を退ければ「 ..拭きなさいよ。 」と言葉紡ぎ視線を逸らし。其の侭ベッドの端に腰を下ろせば口許を手の甲で覆い隠して。―何がしたかったんだろう。段々と暗くなっていく思考、じわりと熱くなる目の奥。顔を俯かせている御陰で彼からは見えないのが不幸中の幸いだろうか。そんな中聞こえてきた空気の読めない声と口調に思わず顔を上げきょとりと首を傾げ。)
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