赤の女王 2025-10-01 02:40:23 |
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>ダリア
(了承を得た瞬間、にっこりと弾むような笑みを見せる。彼の背を追うように歩きながら、室内の装飾や置かれたものへ自然と視線が滑っていって。不意に零れた彼の声色は嬉しそうで、自然と笑み声を零しては「私も不思議な気持ちよ。こんなに早く、ダリアのお家に上がれるなんて思わなかったもの」嬉しそうに声を弾ませながらそう返し。歩幅も僅か軽くなりつつ、扉が開けば少し嗅ぎなれた甘やかで危うい香りが漂ったことで胸が高鳴って。色合いや装飾、置かれたもの、彼らしい空間がそこには広がっている。「二つも弾けるなんて本当に格好良いわね。…そうねぇ…」そう言いながら不意に彼から視線を外すと、丁寧に置かれた楽器が目に入る。光を受けてきらりと煌めいた金色の装飾。使い込まれた跡と、手入れの良さが如実にわかる佇まい。本当に好きなんだという事実がひと目で伝わる。自分にはこんな風に打ち込めるものが無いが故の小さな羨望、そして彼に大切に扱われている楽器もまた羨ましくて。瞳を細めては、正直にどちらも聞きたいことを口にすると彼に視線を投げかける。)
どちらを演奏するダリアも素敵なんでしょうね。欲張ってどちらも聞きたいところだけれど……ねぇ、ダリアが”今一番弾きたい方”をお願いしてもいい?
(小さく首を傾げては、彼の気持ちに寄り添うような委ね方をして。)
>タスク
(軽快な笑い声はどこか心地が良い。まるでそれが当たり前かのように、あっけらかんと告げられた答えには納得する部分が多く、気付けばゆるりと肩の力を抜いて「……さすが兄さんじゃの」と素直にひと言。肩を竦める彼の仕草と評価に喉の奥で小さく笑っては「ちぃと話しただけでその評価かいな。……優しすぎるお人好し、か。」と言葉を漏らして。言われ慣れないのと、自分ですら自分の性格なぞよく分かっていないが故に そうなのだろうか とどこか他人事のようにも受け取ってしまい。優しすぎる__そんな実感はなく。今もただ拾われて、ついてきて、怖がって……普通の人なら誰でもする反応だろうと思うからこそ、余計に。)
…でもみんなこがいなもんじゃないんか? ……俺からしたら、何処の馬の骨かも分からんやつをこうして世話してくれる兄さんらの方が優しいよ。
(無一文、素性不明、行き倒れ当然……そんな自分を拾って部屋まで与えてくれる彼等の方が”情が深い”と思えてしまう。確かにその分できる限り自分の身体や時間で返すことにはなるが……至極当然のことで。自分がもし彼等の立場になったなら、こんなに快く受け入れるなんてできない気がして。平坦ながらも何処か感謝の滲む声で言葉を紡いでは、不意に疑問が浮かび素直に口にした。)
……なぁ、”アリス”って、何か特別なん?
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