赤の女王 2025-10-01 02:40:23 |
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>有咲
(持ちかけた誘いは気の良い友人からの遊びの誘いとして受け入れられたらしい。ほんのりと染まる頬は少しは自身のことを気に留めてくれたのかもしれないけれど、それよりも紡いだ約束をこんなにも喜ばれてしまうとそれ以上の修正や強引な言葉は無粋なように思えた。穏やかな声色で伝えられたその言葉が彼女からの純粋な信頼を表しているようで、鏡写しのように優しく穏やかな微笑みを釣られるように見せて「きみを喜ばせるような素敵な場所を考えておくよ──お。ダリア、用事は終わったのか?」彼女が喜んでくれるならその期待に応えられるような素敵なデートにしようと心を決めたところで人が帰ってくる気配がした。彼女に触れていた手はそのまま顔を上げて声の方へ顔を向ければわかりやすく彼女との距離を作ろうとする弟分に思わずハハハと楽しそうな愛情深い笑い声をあげて「この子は一生懸命仕事を頑張ってくれたよ。……え、あ~。それは仕方ないな」彼女に触れていた手を下ろして伝えられたのは断ることのできない内容だったからこそ残念がるような声で)
ダリア:
ねえ、アリスってもう帰っちゃったの?図書館寄ってから来───アリス!。芋虫!距離の近い男は嫌われるよ、それでなくても芋虫は馴れ馴れしいんだからさ(別件で向かっていた用事が終わったのだろう戻ってきた自宅、その前には図書館に立ち寄っていたようでそこにいなかった彼女と彼の姿にその声は甘えを含んだ拗ねるような音をしていて。リビングにて見つけたのは芋虫が彼女に触れている姿だったからか反射的に大きな声が上がり、直接的な嫉妬を向けるのは照れ臭さから出来ずともそれらしい理由を並べて二人の距離を離そうとする声掛けで。大きな作りの口がへの字になるように不満げに落とし、目元を顰めて「白兎が芋虫に頼んでる資料を届けてって。急ぎで欲しいって言ってたよ」それを話しながらわざと割入るように二人の間に収まって、揶揄うような芋虫の表情にべ、と舌を出してから彼女へと笑みを向けて挨拶を口にし)ただいま、アリス。
>陸
…………お。ええ武器を持ってるやないか。(素直に恐怖を受け止める事が出来るのは良い反応、ここで強がってそれを恐れなければ学びを得ることは出来なかっただろうと思うからこそ尚の事。身を乗り出した彼が余所見をせずにこちらをまっすぐに見つめながら見せたはにかむ笑顔、それは不器用に無理やり浮かべたものではなかったからこそ懐に入り込むのにぴったりだった。どちらかと言うならば自身が特に可愛がる同居人がよく使う手法に似ていて、無防備な反応はこの男にとって“効果のある武器”になるらしい。「しっかり出来ることだけが結果と違うで。しっかり出来んくても、頑張ろうとしてたんなら俺も大工もあんたを可愛がるわ」回答として送るのは素直な言い分ではないが彼のことを認めるという内容で。すっと立ち上がれば彼のことを見下ろしてから「ほな部屋に案内しよか。……せや、あんた。珈琲淹れるんは上手かったけど、食うもんも作れるんか」彼がここで過ごすための場所へ案内するつもりらしい。ふと眉を持ち上げるとこの国についてでも、仕事についてでもない、彼についてを問いかけて)
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