赤の女王 2025-10-01 02:40:23 |
|
通報 |
>有咲
本当だ、確かに似ているかもしれないな。──この濃い赤色が好きでね、物を買うときにはつい選んでしまうんだが、きみが迷った時の支えになれるならこんなにも嬉しいことはないな(差し出したそれは少しの間でも彼女の役に立てばいいと思ってのこと。それを宝物だと話してもらい、増してや自身の持つ瞳とリボンの色に重ねられれば無自覚に選んでいたから、彼女に気付かされたことが少しだけ照れ臭い。少しでも彼女がこの国で生きるための手助けになればと思ったものが、自分の代わりとして彼女の支えになれるのなら誇らしいと感じた。途中、ははっと声を上げるように笑ったのは純粋な気づきと少しの照れ臭さからで、彼女の宝物に含めてもらえたことを喜びながら「だが、本当に困った時には本物の“先生”を頼るんだよ」最後には自分が彼女の支えになることを伝えて。首を傾げながら伝えられたその質問に、ふむと考えるような間を置くと彼女の髪型を乱さないように気をつけつつ距離を寄せるように首元に手を添えて気取ると言うよりも屈託のない笑みを見せつつデートの誘いを持ちかけて)きみがよければ、次は俺にきみの時間をもらえないか?
>陸
アッハッハ!!!!これが堪らんねん。……おもろいやろ、時間も金もこの世界では平等と違う。(時間が止まる。文字通りに動きを止めた秒針と、この世界から切り抜かれたように静寂の中で戸惑いながら動く彼を見れば少しも我慢することなく大きな声をあげて溌剌とした楽しそうな笑い声を高らかと上げて。それから程なくしてテーブルの上の砂時計が砂を落とし始めた。パラパラと落ちる砂や、止まったままだった鳥がどこかへ手紙を届けるためにその動きを再度始めればそれが時間が動き始めた証拠となって。くつくつと喉の奥を震わせるように噛み殺した笑い声を余韻のように残しながら、たった今、二人きりで使ったこの時間がどうしてそう使われたのかを理解して、その意味に恐れを持つことが大事だった。頭の切れる彼がその意図を汲んでかどうか、しっかりと恐れと時間の重みを理解してくれたことが伝われば愛想のいいにっこりとした笑顔を見せて「時間も金も、生涯で持てる分っちゅうのは決まってるんちゃう?ほなこれは金を払えへんやつが代わりに出した時間で、その時間は文字通り身を削って出してくれたものになるわな。」なんてことのない明るい声色で世間話のようにするのは肯定。少しだけ頭を傾けては無理なのを知った上でその言葉も添えて)あんたが失敗して金を回収し損ねた、っちゅう時もあんたが“金”で利子を払えるんやったら問題ないから安心しぃや。そもそも余計な情を持たなかったらええねん。へーきへーき、あんたお頭がええ子みたいやし、すぐ一人前になれるで
| トピック検索 |