匿名さん 2025-09-07 22:09:43 |
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……悠さんに渡すものだから、ですよ。なるべく拘りたくて。でもそれで渡せなかったら本末転倒なので、次回は必ず。
(彼が完璧なものを求めているわけではないことは理解していたものの、そんな彼に贈るものだからこそ完璧に仕上げたいと思ってしまうのは矛盾だろうか。努力などせずとも手先はそこそこ器用な自負はあった。100点満点中90点のものを作り上げることは自分にとって造作のないことだ。素人が趣味で作るものならば十分すぎる出来だろうし、"宮村湊"として他の標的に同じことを頼まれていたら、あえて80点の出来のものを渡すかもしれない。少し抜けていた部分がある方が人間味があって取っ付きやすく親しみを持たれやすいからだ。だが、彼に対してはそんな計算など全て取り去って、自分の出来る最大限を提供したいという拘りが生じてしまう。そのリクエストが嬉しくて、それに応えるために本気になれることの、なんと幸せなことか。今までに生じなかった感情に心地よさそうに瞳を細めつつ相手を見詰めていると、不意打ちのような提案に細めていた瞳を見開き数度瞬きをした。忙しい彼のことなので、また暫く夜のみ会う生活が続くのかもしれないと考えていたが、杞憂だったようだ。スマートフォンを取りだしスケジュールを確認するものの、他の仕事は何も入っていない。密かにガッツポーズしたい気持ちを抑え口元を緩めてスマートフォンを閉じると、賛同するように頷いて)
大丈夫ですよ、13日なら会社休めますから。予定入れておきますね。…ふふ、貴重な休みなのに、俺と会ってくれるんですね。嬉しいです。
(スケジュールが詰まりに詰まっている彼のことだ、一日空いている休みは相当貴重だろうに、それを自分のために割いてくれると言われて喜びを隠さないことなど出来るはずもなかった。幸福そうに目尻を下げてからようやくテーブルに置かれた小さな銀のスプーンを手に持って少し硬めのイタリアンプリンに手をつけて)
……あ、すごい。固くてしっかり卵の味を感じるプリンですね。美味しい。
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