匿名さん 2025-09-07 22:09:43 |
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喜んで、俺も食べたいなって思ってたんです。
(ドリンクメニューを真剣な表情で眺めている彼の様子を見詰めながら幸福感に瞳を細める。この時間がずっと続けば良いと願ってしまうほどには今日一日はあまりに幸福だった。隣で笑う彼の表情が見られるなら、自分の持ち得る何を差し出してもいい───そう思うほどにはどろどろとした執着にも似た感情が生じていることを自覚はしている。今、この時間は他の仕事のことも、彼から引き出した情報の少なさに上層部から早く結果を出せとせっつかれていることも些事に思える。いっそ組織を抜け出してしまおうか。足抜けなど容易に出来るものでは無いと知っていながら頭によぎるそんな甘い考えも、今までの自分であれば考えられないことだった。彼が指さすエスプレッソの文字へと視線を落としながら、同時に示された提案へと賛成するように一度頷き再び店員を呼ぶと、目当てのイタリアンプリンを二つと彼のエスプレッソ、そして自分用にホットのブラックコーヒーをオーダーした。店員が席から離れ立ち去った後に残った静寂を破るように徐に唇を開くと少しバツが悪そうに軽く頬を人差し指で掻きながら眉を下げ)
あの……悠さんに謝らないといけないことがあって。頼まれていたマカロン、実はまだ完璧に納得のいく物が完成してなくて……今日は作って来れなかったんです。次、必ず完成させて持ってきますから、……また遊んでくださいね。
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