トピ主 2024-07-26 06:44:45 |
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…いえ、正直驚きましたよ。まさかあれ程の秘技を隠していたとは。私の目に狂いはなかったと、そう確信しました。
(手を取り立ち上がると、まだ自力で姿勢を維持することが困難なため縋り付くようにレドの腕に抱きついた。その華奢な身体は女性特有の柔らかさを持ち、剣の道に生きる者としては些か女性的過ぎる。おそらく騎士学校を出て以来まともに鍛錬などしていないのだろう。これで一時的とはいえ副団長と互角に渡り合ったのだから驚きである。凡人に一流の技術だけを継ぎ接ぎしたような、そんな強い違和感を与えるものであった。
一先ずアリシアはレドに身を預けたまま上目遣いで顔を覗き込み、普段の調子で薄ら笑いを浮かべて謝罪しようとするレドの言葉を遮って感想を語った。そもそも並の冒険者であれば副団長と勝負すら成り立たないことであろう。それにも関わらずレドは規格外の技を用いて副団長を後一歩の所まで追い詰めて見せた。それだけで指南役としての実力は十分過ぎる程に証明されていた。)
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