トピ主 2024-07-26 06:44:45 |
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猫ちゃ……いや、何でもない。案内ご苦労だった。俺も新しい友達ができて嬉しいよ。
(仮にも第二団長であるエリーゼを「猫ちゃん」なんて雑に呼ぶセレナについ反応したが、首を振って自らの言葉をさえぎって。分団長なのにナメられてんなぁ、と憐れみつつ、部屋の前に飾られた他国の最高指導者・教皇の肖像画、王国近衛隊に相応しくない異物に視線をやって。アリシアも陰険な……俺と子供に優しいアリシアと悪女のアリシア、どっちが本物なのか……と物思いにふけりたくなるが、今は目の前のセレナに集中するべきだ。彼女に向き直ると、会釈して案内の礼を伝えて。)
セレナ、剣術指南としてアドバイスしよう。過去を気に病むことは無い。罪人上がりの武官てのは、歴史を見れば珍しいもんじゃない。
何より……人は罪を犯したらそれで終わりじゃない。過去の罪を悔いながらも、そこから立ち上がって立派に生きることもできる……それが人の可能性というもんだ。俺が師匠と並んで尊敬する剣士の方が、そうであるようにな。
(互いに忙しく、立場も違うふたり。再び会話する機会がそう訪れるとは思えない。彼女もそう思っているだろう……と、セレナの揺れる瞳を見て察すると、彼女の瞳を見据えながら助言を残して。とりわけ「過去の罪を悔いながらも立派に生きている憧れの剣士」のことは罪人の出であるセレナにどうしても伝えておきたかった。いずれ密命を果たせば彼女とも敵対するだろう。それでも今は一人の剣士として彼女の励みになりたい……アドバイスを終えると右手を上げて敬礼し、「健闘を祈るよ。」と微笑んで。)
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