トピ主 2024-07-26 06:44:45 |
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ちょっ、クレアさん!?ま、まいったな……いいか、幸せそうだし。
……「己が持つ力を愛に使うか我欲に使うかは、人に委ねられた最後の選択肢だ。レド、おめぇは剣だけでなく心も磨け」か。師匠(オヤジ)、いまやっと実践できた気がするよ……
(クレアに自分の腕を抱き枕にされ、顔真っ赤にして。だがその興奮もすぐ安らぎに変わる。これ以上の関係になれない事は承知の上。憧れの人が自分の腕で癒されている、今のレドはそれだけで嬉しい。
クレアの温もりで落ち着き頭が整理されると、さっき帝国兵にやられていた輩がタチの悪いBランク冒険者だったことを思い出す。同じBランク、アイツも俺も紙一重の存在だが、幸い自分の方は今こうして傷ついた冒険者に癒しを与える存在になれたようだ。師匠の言葉を思い浮かべていると、椅子の中でウトウトしだして。憧れの人の体温を腕に感じていると自分まで眠くなる。これが、強く優しい理想の剣士の腕……)
あぁ、あったかいな……こういう人にこの国を導いてほしいなぁ……
(遠のく意識の中、うわごとを呟いて。目の前の憧れの人の、かつての所業を知らぬまま。)
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