《世界観》
"太陽系の寿命は後100年"
マザーコンピュータの出した結論により、人類の大多数が近隣の銀河系へと逃亡した遥か未来。
太陽の膨張による異常気象と変貌した重力場の影響で空には無数の流星群の雨が輝き、地表には放射能と強酸の混じった重油の雨が降る太陽系第三惑星地球には、宇宙へと飛べず、身体を機械で置換して生き長らえる通称"ドブネズミ"と呼ばれる人類のみが生存していた。地球の消滅まであと何年か、どうせ死ぬのだから退廃的に。そんな日々を暮らす鼠達の街、"ドレインダスト"に舞い降りたニュースは、そんな死体同然の身体を起き上がらせるに足るビッグニュースだった。
「この街に落としたメモリーチップを探し出した者を、特別に宇宙へ連れていく」
物好きな富豪のその一言で、骸の街に火が灯る。ここはドレインダスト。死体と薬莢が降り注ぎ、言葉の代わりに鉛玉の飛び交うの排水溝の街。鼠達はただ、宇宙を目指して──────────
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