…まあ、甘味は久方振りだね。 (唇の端に付いたカスタードを親指で拭い、樒の笑みに釣られて更に表情を緩める。クリームが気になるらしい眷属に親指を向けてやれば、彼はそれを舐めた後─人間が眉を顰めるような仕草で身を引き、蜷局を巻いて膝の上に乗ってしまった。気に食わなかったかい、と笑えば彼は小さく首を縦に振って)