安酒で悪いな。 (相手の分を開けて手渡した後、自分も同じ酒のプルタブを起こし1口啜り。人の騒々しさも皆無、厄介な連絡を寄越してくる携帯の電波も殆ど入らないこの静けさは、朽ちかけているとはいえ神の社だから為せる厳かさ故なのだろうか、その場所で、安い酒と外国産のナッツで酒盛りをするのは些か背徳的な。鼻をつくアルコールのツンとした刺激に、“大吟醸を?”?と言っていた相手の言葉を思い出し言い訳のように呟いて