…ふむ、ここはお言葉に甘えるとしよう。 (暫しの間、手にした奇妙な容器をじっと見回したものの─全くもって封の切り方が分からない。開けてやる、と樒から差し出された手に大人しくその容器を手渡し、美しい茜色の空を見上げた。自身の肩に這い上がり、同じように景色を眺める眷属の頭を指先で撫でてやりながら、樒が奇妙な容器を開ける様子を観察するように目線を移し)