あー…迷ったかな、 (焼ける太陽が半分沈みかけても尚蒸すような暑さが続く夕暮れ時、酒を入れたビニール袋を引っ掛けた指がそろそろ痛くなってきた頃合でスマホの画面と何ら当てにならない木々を交互に睨めつけてはそう呟いて。数日前の約束を果たしに彼の居る社を目指してきたのだがどうにも道程は不明瞭、景気づけ、ではないが缶の発泡酒を音を立てて開ける、喉を流れる泡は温くなりかけていたがそれでも渇きを癒す分には申し分ない