……小生は、この山を降りられない。 (神社から出て、山中を歩き回ることは出来るのに─一歩麓の外、外界へ足を踏み入れようとした途端に弾かれる。まるで、山が自身を繋ぎ止めているようなそれを思い出して自虐的に笑い、何やら先程の機械を弄り回している樒の提案に首を振った。ふと吹き抜ける、また生温くなった風が髪を揺らし)