スレ主 2023-12-10 17:44:55 ID:896f7f474 |
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>乙骨憂太
【自然公園】
「ええ。確かにこの霧と灰、妙な感じがするわ。この場所に来た時…試しに術式を行使してみたのだけれど、私の術式も弱体化しているみたい。」
この三人の中では一番年上という事もあってか、先導するように先を歩く鮫島が乙骨の言葉に賛同する。普段と全く同じトーンで紡がれた言葉の後に、鮫島は三人の斜め手前にある、幹に大きく深い切り傷の入った木を指差した後自身の羽織るカーディガンの袖を捲って、まだうっすらと血の滲む切り傷の残っている腕を露出した。─鮫島の術式─『痛いの痛いの飛んでいけ』を行使したのならば、本来その肌に傷など残るはずもない。鮫島の傷を目の当たりにした早瀬もこの霧と灰の異常性に気付いたようで、眉を顰めつつ溜息を漏らす。
「…これは…かなり厄介ですね。弱体化が呪力によるもので無い、とすると…かなり面倒です。」
「ええ、出来るだけ交戦は避けた方が良さそうね。」
殿を務める早瀬は鮫島と会話しつつも尚後ろの警戒を怠らず、公園の入口に向かって歩き続けて。
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