名無しさん 2023-10-18 21:42:16 |
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>>49様 >>50様
「懸命な判断、感謝します」
青年が剣を仕舞ったのを見て、伸ばした手を下ろした。容赦しなくなったとはいえ、それは自分に対してのもの。優しい性格ならきっと乱入者を慮って戦いを止めてくれるだろうと考えていたが、その通りだったようだ。
気付けば先程の少女が自分にも視線を向けて笑いかけており、こちらも笑顔で小さく手を振って答えた。
「そちらのお兄さんをお願いしますね。脇腹の辺りに切り傷を負っています。手当てができるのなら、ぜひしてあげて下さいな」
言い終えてから立ち上がり、道中回転鋸を拾い、最初に投げ捨てたトランクへと向かって歩き始めた。あれには着替えやウエットタオルが入っている。破れた今の服と、血の付いた肌をそのままにするのは目立ちすぎるし、武器も仕舞わなければならない。
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