名無しさん 2023-10-18 21:42:16 |
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>>145様
「ふ、まあゆっくりやんな。ただこれは少し難しいから、もっと簡単な手品も……おや」
自分があげた飴を食べ、軽く教えた手品に挑もうとする子供を微笑ましく見つめていた。しかしキャッチに失敗し、地面に転がったペンをその子が取ろうとする姿を見ると、「待ちな」と手を広げて制止した。この子は足が不自由だというのに、わざわざこの子自身に拾わせるわけにはいかない。目を閉じ、広げた手に軽く念を込める。すると、車椅子の下に転がったペンが自ら浮き、吸い寄せられるようにして広げた手のもとへ戻ってきた。帰ってきたペンを掴むと、そのままその子に手渡した。
「ほれ。落とし物はあたしに任せな。アンタは無理しちゃいかんよ」
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