セイチャットファンさん 2023-10-08 21:25:34 |
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……行って参ります。
(株価か何かが映っているパソコンのディスプレイと凄まじい形相で睨めっこをする大瀬の背中にそう声を掛けながら、ラフな服装に身を包んだ青年はマンションを出て何処かへと向かう。青年が向かった先には洒落たカフェがあり、高級そうなグレーのスーツに身を包んだ、若々しい雰囲気の男性が一人テラス席に座っているのが見えた。その男性は青年を見つけるなり席を立ち上がり、「斗真!もう店員の方には言ってあるから、こっちに来なさい」と声を掛ける。青年は「…承知いたしました、父様」とだけ返事を返し、父親の正面の席へ大人しく腰を下ろした。青年が座るのを見た父親はどことなく満足気に頷き、徐ろに携帯を取り出すと何処かへ電話を掛け始める。「…ウィングコーポレーションの電話で合っているだろうか?朝早くに失礼する、真崎だ。昨日、私の息子が君の所の社員を介抱したらしくてね。その社員について話があるので、彼に代わって欲しいのだが」電話越しの相手がどれだけ焦っても父親の声は青年と良く似た一本調子で、青年も特に気にすることはなくいつの間にか注文したモーニングセットのコーヒーを嗜んでおり)
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