それから2人は、(〆)

っはは、悪かったよ。あんなに堂々と言うから、ちょい揶揄いたくなっただけ。…なあ、怒った？（　答え等分かりきった問いを戯れに彼に投げ掛け、殊勝な素振りで顔色を窺うは正しく「意地の悪い」男で / いつしか鼻歌交じり指先で弄んでいれば、不意に彼が黙りこくった事に今更気がつき何気なく名を呼んで　）俺ね、ツグさんと比べりゃ語彙力が微塵もねぇの。馬鹿なりに伝えるから、…そうだなァ。あんたは其れを受け取って。んで、ツグさんの心に残して（　ほろ苦い笑みは次第に落ち着いた声音と共に柔らかなモノに代わり、願わくばと微かな祈りを込めた言葉が細々と溢れ / 一方きょとんとした面構えで視線が交錯すれば続く台詞に快活な笑い声で応じ　）っあは、…ふ、無自覚でやってるんだもんなァ。俺を射止めんのが上手（　至極残念そうな綴りではあるが調子こそ愉快で堪らない、そんなものぐさで　）じゃあ約束な（　短に嬉々とする心象を呑気に隠す事もなく　）…は、待った。これ以上は手ぇ出しちまいそうで怖い（　想定外に再び触れ合う唇、熱に浮かされた様に芒とした儘視線を彷徨わせ終ぞ落ち着いた左下を向き / 制する様に掌を隔て焦れた声音でぽつぽつと零し　）



（　/　んはは、信じ難いか。結局受け止めてくれる所、すげぇ好き。…そっか、そりゃ安心。愛の言葉も何もかも、全て俺に浴びせてくんねぇと困る。つったら困るか。不器用同士、この先も仲良くやってけりゃ幸い。俺もツグさん以外に関係を持つ相手は作るつもり更々ねぇし。──と、そういえば。向こうで俺達を祝ってくれてる子が何人かいる。時間さえ合えば一緒に行ってみねぇ？　）