斎藤 悠介 2023-09-13 21:51:55 |
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( 自分の幸せなんて考えた事が無かった。そんなのを考え始めてしまったら彼が傍に居てくれる以外に思い浮かぶものがなく、先程の自分の発言とは矛盾したものになってしまう。脳内に思考が絡まって綺麗に流れていかない。自分なしの幸せが考えられないだなんてそんなの、と考える中で外れるシートベルトの音、去ろうとする声が聞こえると咄嗟に彼の手首を強く掴んだ。無意識の行動ではあったが手を通して伝わる彼の久しい体温に胸が酷く苦しくなって、胸の内を感情的に吐き出してしまいそうになるが一度目を瞑って軽く息を吐くと、握った手は離さぬままの力だけを緩めてゆっくりと口を開き )
…俺の幸せを、語るのならば、唯織さんと一緒に居たい。傍にいて、何気ない会話をして、一緒に食事をして…特別なものは何も要らないんだ。ただ唯織さんがいてくれれば、俺は、
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