匿名 2023-09-07 21:36:05 |
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『甘いパンケーキと燻るバター』現パロ(ライノエは前世(原作)覚えている)
「ねむ、」
静かな1人の部屋で声が響く、寂しい、そう強く思うのを誤魔化す為の言葉だった。優しい希望の彼が帰って来るまでの時間はいつも長く感じるが今日はもっと長く感じた、寒い風に指先の温度が下がる。同じ様に心も冷えゆく感じがしていた。少し暗い夕焼けの空を眺めていれば藍色の瞳に橙が混ざり合った。しん、とした部屋に自分が溶けていってしまいそうだった。橙から深い瑠璃色…紫に移り変わる景色は淡く水彩を混ぜている様だった、
「……アイツみたい」
前世で彼の師をしていたアイツの髪色を感じる色だった、思わず一枚だけ写真を撮って黙っていたがふと寂しさを紛らわせる為にライトニングに電話を掛けた
「……あ、なぁ、ライトニング、今暇か?」
[?、あぁ、暇だ、私は自営業だから融通は効くしな]
「ありがと、アンタ以外には“昔の事”話せないしな」
[……あぁ。そうだな]
何かを察してかは知らないが優しい声になっていた、昔のセラとの冒険、ホープとふざけて楽しんだ日々、ライトニングとの約束、様々な昔話をして笑い合った
[……所で何の用だったんだ?ノエル、]
「あぁ……ちょっと、空を見ててさ」
今じゃ暗い闇に浸かっている空を眺めながらつぶやく、ライトニングの声がまた響く
「空?今は暗闇だが」
「……そ。でも電話掛ける前はさ、綺麗だったんだよ」
そう呟き先程とった写真を送った、
[……成程、つまりお前はこの空を見て寂しくなったかカイアスにを思い出したか……そんな所か、]
「はは……そ、」
核心をつかれて思わず苦笑し肯定した
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