教祖 2023-08-06 19:34:26 |
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了解致しました。何か至らない点などあれば遠慮なくその都度ご指摘ください。
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(足元へ滑り込んできたチラシにふと目を落とす。恐らく自身のもの─と思われる怪物のような姿が描かれたそれと否が応でも耳を揺らす、薄暗い舞台袖まで響く騒々しく耳障りな音のコンボに少々眉を顰める。暫くすると、自分の前に出された少年が戻って来ては舞台に上がるよう促され、弟の右腕を守るように左腕で庇いつつ、観客の待つ舞台へと足を踏み出した。観客の歓声と共に舞台を照らす強い光が目を刺し、右瞼の上が痙攣すると、とっさに瞳を守ろうと左腕を眼の前に翳して。腕の隙間から覗く観客の顔はどれも同じように醜悪に見えたが、奥の方に一人だけ目を引く人物が座っているのが見えた。奇抜な格好ではあるが不思議とそれすら似合っているその人物から目を逸らし、右腕から生えている弟の腕を撫でてから観客の方に眼差しを向けると、自身に課された見世物としての役目をこなす為深く一礼を一つ)
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