29340 2023-08-01 10:16:20 |
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いえいえ…!!
想像通りの素敵なおふたりで頬が緩んでおります…!!
遅くなりましたが、どうぞこれからよろしくお願いいたしますね…!(蹴可)
【 春原 美月 】
─── …きれい、
( 美月の小粒な耳の鼓膜を震わす優しく穏やかな夜のような声。夜の森で、そして誰もいないと思っていた寂れた神社で突然声をかけられたとなれば普通は悲鳴の一つや二つ上げるものだが、あまりに耳に馴染んだその声にびくりと肩を跳ねさせただけで美月の口からこぼれたのはごく単純な、子供のような感想で。絹糸のような純白な髪に、その髪と同じように雪のように白い陶器のような肌。こちらを見つめる瞳はまるで優しくて、でもどこか爬虫類のような…蛇のような雰囲気を秘めた不思議な美丈夫。美月は思わずこぼれた言葉にパッと慌てて口を両手で抑えては慌てて頭を下げながら「 か、勝手に入ってしまいすみません、私近くの大学に通っているものでして…今はフィールドワーク中で ─── … ええと、神主さん…ですか? 」と、どうしても神主には見えない…もっと言ってしまえばこんなに寂れてしまった神社とはあまりにもかけ離れた月の美貌の青年にそろそろと問いかけて。 )
【 藤宮 花名 】
わと、……えッ?
( 先程まで見つめてしまっていた麗人と目が合ったと思えば、其の人は他の人にも目もくれずに此方へ歩み寄り無遠慮に手を掴み何やら人違いをしつつもどこかへとその長い足で歩み始めようとしている真っ最中で。花名は長いまつ毛に囲われた瞳を何度も瞬きをさせれば、ほかの通行人からの奇異な者を見るような目や不審そうな瞳にいたたまれない気持ちになりながら「 す、みません。どなたかと人間違いをなされてませんか? 」と周囲にこれ以上注目されないように─── もといこの得体の知れない麗人を刺激しないように ───こそこそと小さな声で貴女に囁けば、此方の手を離す気のない麗人の手からやんわりと己の手を引きながらこの世に生を受けて30年の歴史の中で初めての状況に混乱しているのか意図せず先程のパン屋の紙袋をぎゅ、と胸に握りしめてしまい。 )
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