29340 2023-08-01 10:16:20 |
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了解致しました!
此方側のキャラにも遠慮なく仰ってください…!
(榊)
─いい夜だね、お嬢さん。此処に何かご用かな?
(足元を這い回っていた蛇が徐にざわつき、純白の美形に久方振りの来客を知らせる。彼は薄雲に覆われてしまった月から目線を外すと縁側からすっくと身を起こし、鳥居の方へ視線を向ける─その先には小柄な、と言っても長身の彼から見ればと言うだけであるが─黒髪の少女が立ち尽くしていた。ぺたりぺたりと草履が土を踏み鳴らす足音を鳴らしながらその少女へ近付くと、社を取り囲む木々たちも蛇と同じようにざわつき始め)
(ジュリア)
…おや、キミは…ワトソン君じゃないか。こんなところに居たのかい?
(有象無象の人間たちに紛れて目の前を通った一人の女性に、ふと『彼』の目が留まる。艷やかな黒髪が目を引く、明らかに美人の分類に入るであろう彼女を一瞥するなり『彼』はベンチから立ち上がり、彼女の手を無遠慮に掴みながらそう口に出したのだった。─奇妙な姿をした、男とも女ともつかない人間に黒髪の、ごく普通の女性が手を掴まれてワトソン君だのなんだのと騒がれている─明らかに周囲の人間が奇異か、または嫌悪の目線で自分たちを見ているであろうことなど意識の外なのか、早く帰ろうと言わんばかりの表情で何度か貴女の手を引き)
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