灰色の下剋上【学園/NBL/下剋上/途中参加歓迎/一部人数制限あり】

(>21)綴木 千華

あ、センパーイ！見てましたよぉ、勉強お疲れ様でっす！

(相変わらずの余裕っぷりだ。自分が一番頭が良いからって調子に乗っている。
ふと気付いたら例のプリンセスがこちらへ近付いてきた。存在に気付いたのだろうー

今に見てろ、必ずその玉座から引き摺り下ろしてやる__
と、中に秘めたドス黒い感情を抑え込みながら従順に、怪しさのかけらも見せないように慎重に演じていく。
お疲れ様です、と労いの言葉をかけた後「喉が渇いちゃって」というお嬢様の言葉に吐き気を覚えた。
その発言はつまり、遠回しに翻訳するなら「今すぐ何か買ってこい」という命令文である。

アニメや漫画によくいる高飛車なお嬢様だったらもうちょっと命令が分かりやすいのだがそうはいかない。
この人はあえて遠回しな言い方をしているのだ。
そして自分の望まないものが来たら買い直しにいかせたり文句を言ったりするのがお決まりなのだろうという偏見を持ってしまっている。
あまり命令を聞いたことはなかったし、そもそも接触はあまりしたくなかったのもある。

私はこの人の命令を聞いて初めて「主語」の大切さを感じた。
人がものを運んでいるのにも関わらず、だ。
それも仕方がない、この”王国”では彼女が全てなのだから。
文句を言えば何をされるかなんてわかるはずがない。

「今ものを運んでいるので後でで良いですか」なんて聞いてしまえば「なんて言ったか聞こえなかった」と圧をかけながら返されるのがオチである。
何故なら彼女は”今”飲み物を欲しているから。)

「あ、分かりました～！今買いに行ってきますので、少々お待ち下さいっ！
リクエストとかありますか？」

(と、私は弾けんばかりの笑顔で答えた。まあ、喉が渇いて困っているなら仕方ないだろう。
…ただ、正直言って飲み物を買ってきた後に文句を言われると部活に集中出来なくなってしまう。やる気が削がれるからだ。
彼女は高慢だから言うつもりなんてハナからないんだろうが、まあ念の為聞いておくことにしようと思い「リクエストはありますか？」とキョトンとした顔で聞いて。)

(>22)速水センパイ

はぁい…おっしゃるとーりです…

(全くもってその通りである正論にしゅん…とした様子で注意をしっかりと聞き入れる。
相変わらずの悪い癖である__直すように心がけてはいるのだが、どうも直す前に既に自分の世界に入ってしまうのでなかなか上手くいかないのだ。
いや、ほんとだよ？うん。)

…プリンセスかプリンス相手だったら終わってた…ほんっとに先輩のお陰です…ありがとうございます…

(と、本音混じりに小言をいいながら台本をしっかり持ち直して。
いや全くもってその通りである。
プリンセスやプリンスの前に立ちはだかるのは某海賊漫画でいう上流貴族さんに対する扱いと全く同じである。
今回は被害が先輩だったので良かったのだが一つ未来が違ったら本当に危なかった。
先輩に対して感謝の言葉を述べながら軽く頭を下げて)

(/返信が遅れてしまい大変申し訳ございませんでした…！)