グラサンオールバックの悪魔(♀) 2023-07-02 08:48:30 |
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ん、
─── …… ふふ。ジャスティス、貴方結構優しいのね!
( アリシアの夏空のような澄んだ笑い声と、それに負けないような彼女の夜の闇のような真っ暗な笑い声が路地裏に響いては分散する。それだけ聞けば何だかとても楽しいことが起こったかのように聞こえるのに、彼女たちが笑っている事柄は暗くおぞましい悪の華のような理由で。彼女の吐いた紫煙が空に立ち上っていくのを横目に見たあと、ふと彼女の手が自分に伸びてくるのを見て、何かしら。と丸く開かれたエメラルドグリーンでその行方を追えばその手に持たれているのはしわくちゃの絆創膏。少しして額に何かが貼られたような感覚がしてアリシアはきょとん、とその状況を理解するのに一瞬時が止まったかのように目を丸くすれば、〝絆創膏を貼ってくれた〟と理解するなりすぐにくすくすと笑えば天使の仮面を剥いだ彼女らしく敬称をとっぱ
いながらありがとう、とお礼を一言。相変わらずサングラスに阻まれて彼女の瞳を拝むことはできはしないが、どうやら今日の彼女は機嫌がいいらしい。「 ね、ね、あの男最期はなんて言ってたの?きっとすごくいい表情をしていたでしょう? 」まるで新しいお化粧品が出たのよ、とでも言っているかのようななんでもない口調ときらきらと輝く瞳で彼女にそう問いかければ、アリシアは私も見たかった!とでも言わんばかりににっこりと微笑みながらまた新しいタバコをつややかな唇で咥えて。 )
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