アオハル(主) 2023-06-30 14:53:37 |
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>77 咲真
…まさかほんとに封じられとるとは、思いもせんかったが……
(気を抜きつつ扉の隙間をなぞっていれば唐突に聞こえる謎の声。一瞬目を丸くするも、そういえばどこかで地下室から声が聞こえる、と言ったような噂を聞いたことがある。噂の元はここかと納得しつつ、改めて扉に向き直る。)
”なんでも”、か?…ふはは。我との約束は破った時が恐ろしい故、心しておけよ?
(しかし扉の向こうに居るのは、長年封じられて尚消えないような強大な怪異であることは間違いない。ここら一帯の守護など遥か昔に辞めてしまったが、しかしだからといって世に害を成すかもしれない存在を解き放とうと思うほど愛想も付かしていない。さてどうしたものかと考えていれば、必死にこちらに呼びかける声を聞いてふと昔の光景が蘇る。
こうして願われるのは随分久しく感じるが、しかし願われたというのならおずおずと逃げる訳にも行くまい。それに己も地蔵に長々封じ込められた身である。
なれば、と。どこか子供じみた脅しをかけつつも裏側の札を隙間から入り込ませた蛭で食い破りつつ、小さな手でぎぃ、と音を立てながら扉を押して)
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