銀河鉄道の夜　/ NBL、指名制、無登録

＞レミギウス

………………。私が天使なら、あなたがマヌケの王か( 夢を見ていると言うには苦しそうな姿、夢見が悪く魘されているのが伝われどもその理由までは察する事は不可能なのだ。一度だけ『 ジョバンニ、そこにいる事が苦しいなら直ちに起きる事を推奨する 』と声を掛けた。その音は淡々とニュースを読み上げるアナウンサーのように感情が乗らない声をしていた。呼び掛けに応えるように深い睡眠の海から意識を戻す彼に、温度の無い双眸が情報を得るべく視点を定める。歓喜、喜びと嬉しさ、高揚とする多幸感に満ちた声が信仰深く自身のことを天使だと言い切る物だから無意識に眉間に皺が寄せられて、放つ言葉の意味が理解出来ないとシラっとした表情のままに失礼極まりない返事を送り。彼の前に座る姿は姿勢よく背筋が伸びた佇まい、空いた隣座席には持ち歩く黒の革張りで作られたショルダーバッグを。そして正しく並ぶ腿の上に置かれるのは痩身とは言え成人男性の足を二本分のドーナッツケース。ドーナツ屋さんで購入した時に貰えるだろう定番の形のそれはパッケージはシンプルなただのアイボリーカラーだけと広告が載っていない。控えめに判断しても何処かにお呼ばれした際の手土産か、はたまた家族みんなで頂くものか。少なくとも一人で食べるとは信じ難い大きさのドーナツケースだけが無愛想な男の異色として見えて)


んふふ。うふ。ふふふ！はやくう。ねえねえジョバンニくん、まだお眠ちゃんなのぉ？はやく起きてくまちゃんとお喋りしてよぉ！起きてくれないなら味見だけ、……ちょこっとだけなら。ちょっとだけ、( 夜空を駈ける静かな汽車が向かう先はいつも同じで飽き飽きしている。けれど今夜は、今夜だけは違うのだとクリスマスプレゼントを貰った幼い子のようにまだ目を覚まさない彼の事を起こしてしまおうかと悪戯心が目覚めてしまう。そこに悪意なんてものはほんの少しだけも存在せず、プレゼントの包装紙を開くように彼の眠を強制的に終了させようとしているのだ。楽しそうに無邪気な笑い声と悪戯心を音にしながら余す程の砂糖と蜂蜜に漬けた甘ったるい表情で指先を青白く健康とは程遠い顔へ伸ばして。触れるか、触れないか、その寸前でパキッとしたアイメイクが乗った瞼が持ち上げられるとやましい自覚が無いからこそ驚くことなくふにゃあと嬉しそうな笑顔を見せて「 くまちゃんは可愛いけど天使じゃないよぅ。うふふ！ねえねえ、それならジョバンニくん、あなたは悪魔のジョバンニ？それともピエロのジョバンニ？ 」興奮を隠しきれない賑やかな彼に自分のペースを少しも乱さず、逆を言えばどこまでもマイペースに。先程触れられなかった指先でちょんと形のいい鼻先に触れて )くまちゃんは大熊のカムパネルラだよ。がおー！


( / 早速のプロフィールを有難うございます！とても素敵な息子様にお話出来るのがとても楽しみです。どのカムパネルラでお話に向かうかとても悩み、今回は海蛇と大熊のカムパネルラで一先ずお迎えに上がらせて頂きました！もし交流文を見てどちらも相性に合わないなど有りましたら遠慮なくお伝え下さい。その時は違うカムパネルラにて再度お迎えに上がります！選択肢を委ねてしまいすみませんが、より話しやすそうな方を選んで頂けますと嬉しいです。それではどうぞ宜しくお願い致します！)