銀河鉄道の夜　/ NBL、指名制、無登録

>宮守


酷いなぁ、揶揄ってなんかいないのに。……あーあ。フラれちゃった。残念だなぁ、あ。ユミちゃん、気が変わったらいつでも教えてね( 陶器のように滑らかな白肌が一瞬にして火がついたように赤く灯る。その変化具合が可愛らしくて我慢する事なくくすくすと柔らかい音で笑い声を溢し。それから勢いを持った様子で幼児にするような喋り口を持って注意とも叱咤とも取れる声を受けるとぱちりと瞬いて。簡潔にお断りだと清々しいまでのフラれ方をすると傷つく様子というよりも、やっぱりユミちゃんは可愛い人だと感想が落ちる。「　僕が他の誰かに恋をしちゃう前に、ユミちゃんも僕のことが好きになればいいのにな　」一緒にいて楽しい、笑顔を見ると嬉しくなる、可愛いユミちゃんを降ろしたくない。抱く感情は全部が本物。今を生きる兎座にとって今のこの想いは全部が本当で、少しの嘘もない。先を見据えて動けるほど余裕を持っていない刹那的なこの男にとって大事なのは目の前のことだけなのか、顔を背けてしまった彼女の綺麗な横顔を目にしながら嘘偽りがない本気の声で口にして。見詰めていた目元を少しだけ細めて、前のめりになり距離を近づけると悪戯に伸ばした両腕が包むように彼女の輪郭を包み「　ユミちゃんの横顔も可愛いけど、せっかくなら顔を見ながら話したいや　」えい、と無理のない程度の力を込めて顔の向きを自分に戻してしまってから遅れて子供の我儘のように甘えごとを伝えて　)