カムパネルラ 2023-06-22 18:02:23 |
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>オーブリー
…………目ェ、なア。うん。確かに。綺麗な色してる( 投げた質問に対する回答が中々戻らずに作られる間、その時間が多過ぎるくらいにある魅力を厳選する贅沢な悩みだと思っていた所でそれが間違いだと教えられた。頭を傾けて信じられないと言った表情を見せながら嘘つけよと捻くれた返事を口にしようと短く息を吸い込んだ、が。そんな捻くれ言を伝えるよりも先に人から褒められた箇所として教えられたパーツに意識が向いた。首を伸ばして顔を寄せ綺麗なヘーゼルを覗き見る。正面からジっと見つめてから、少しだけ顔の角度を変えてまた目視。たっぷりの時間を使って満足すると素直な同意を先に伝えて、それから調子に乗って意地悪に口角を上げた笑みを見せると小ぶりな鼻を指先できゅっと摘んでみせて「 俺がオーブリーだったなら、鼻も自慢だな。人形の鼻みてぇに綺麗な形だ。……、現に今の俺が羨んでる。誇ってイイぜ 」摘んでいた鼻先を自由にすると近づけていた距離感を元のものに戻して、もしも彼が自分の良さを見つけている途中なら次ぐに同じ質問を受けた時には誰かが褒めてくれた目だけではなく己の声も思い出して欲しいと、そんな事を胸中に落として今一度正面の彼を今度は控えめに瞳に写し )
>アメリア
─────。( 慣れた揺れの中、正面に座るのは自分よりも年上だろうか、眠っていてもわかる愛らしい雰囲気の女の人だ。柔らかな髪色、ふんわりとした真っ白のワンピース、白によく映えるモチーフのついたネックレス、そのどれを取っても可愛いと印象を残すようで。起こしちゃおうかしら、いいえ寝てるのに無理矢理はダメよ、そんな風に自制をしていた所で彼女が丸くくりっとした目を開き、想像していたよりもずっと可愛らしい笑顔で声をかけてくれたから、驚きに背筋がシャンッと伸びて思ってもいないのにツンとした挨拶をしてしまって「 やっと起きたのね!抜けた寝顔ばっかり見せられる私の気持ちにもなってちょうだい。ぐーぐー寝てるからうるさくてやになっちゃう!……って、え。あれ。私がカムパネルラって知ってるの? 」最初こそ口をついてしまう無礼の数々に内心ではこれ以上喋らないで!私の馬鹿!!と反省を行い、強制的に余計な声の数々が止まったのは彼女が先に向けた問いかけのお陰で。興味を隠せずに大きな二つの目を向けて、マジマジと正面のジョバンニを見つめながら少しだけ遅れて名前を名乗り )私は、──私は天馬のカムパネルラ。
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