カムパネルラ 2023-06-22 18:02:23 |
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>烏座
!フフ、そうですわね。貴方はいつだって自分の意思を大事にしてるわ。
(あっけらかんと笑って答える相手に、こちらも笑ってその通りだと思う。自己を貫き通し気まぐれにこちらをからかう彼を見ていると、悩みを忘れてしまいそうだ。初めてこの列車の中で笑い、思い返してみればたくさん泣かされもしたけれど、少なくとも孤独に苛まれる事は彼のおかげで皆無だった。話せてよかったと思うと、降りなければならない駅への到着を告げるアナウンスが鳴り響く。自分で立ち上がろうとする前に持ち上げられて、床に立つ。ずっと帰りたかったけれど、いざその時が来てみると、些か寂しい。相手と見つめ合い、「ええ、またいつか、必ず会いましょう」と再三言った誓いをもう一度繰り返す。行かなくてはと手を振り返そうとすると、相手の言った事に顔が固まる。......本当にこの男は。結構よと言いそうになるが、ふっと思いつき黙りこくる。「ええ、そうね」と静かに言って、相手の腕に手を添える。背伸びをして、相手との身長差を埋めると____ふわりと、相手の唇に一瞬だけのキスをした。すぐに相手から手を離し、距離を取ると自分からやったくせに真っ赤になった顔で笑って言い放つ。萌黄の瞳の少女は、薄墨色の髪とドレスをたなびかせ扉まで駆けて行った。)
......ちょっとだけ、仕返しよ。じゃあ、またいつか!さようなら!!
(/こちらこそお世話になっております!うちの子も大分わがままを言ったと思いますし最後にとんでもないことをかましましたが本当に烏さんの対応が素晴らしくて、お返事が来る度とても楽しい気持ちになりました。しっかりとした区切りをつけて下さり、こちらとしても丁寧に最後の場面を紡がせて頂きました!次回の乗車のお相手なのですが、主様の生み出されるカムパネルラ様はどなたも素晴らしくて、決める事が出来ず......負担でなければ主様が相性が良いと思う方を選んで頂けると嬉しいです。)
(すうすうと静かに寝ていると、アナウンスの音で目を覚ました。すると寝起きにも関わらず目を見開き、周りを確認して息を呑む。ここは、この景色は!かつて自分がとても意地悪な烏と、濃密な時間を過ごしたあの場所だ。不思議な汽車にまた乗ってしまい、ちゃんと今度も帰れるのかという不安はあれど、ここはたった一度きりの場所では無いことがわかり、口角をあげる。向かいに座っている人物をジッと見る。おそらく相手も、あの烏の仲間なのだろう。前回烏相手に最初威張ってしまって、酷い目にあったのを思い出すと、立ち上がって通路に出て丁寧なお辞儀をする。好奇心に満ちた声で、相手に問うた。)
......ここは......!......ごきげんよう。カムパネルラ、ですわよね?
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