魔都の宵闇で躍るは誰か【ダーク】

＞ALL


（時刻は午後九時。良い子は眠る時間と言うが、ここタテハマの街では漸く魑魅魍魎達が水を得た魚のようにうごめき始める時間帯。ふと華国街に男の怒号と女の甲高く短い悲鳴が響き渡る）

だーかーら。そこまでって言ってるでしょ、お兄さん。話し合いなら署で――――全く。

（痴話喧嘩か、それとも騙した騙されたの応酬か。呂律の回っていない日本語で捲し立てる男は今にも女に掴みかかろうとし、女は困った顔をしながらも華国語で言い返している。自身はヒートアップした男性を宥めるが火に油を注ぐばかりで、男はやにわにそばに落ちていた石か何かを拾い上げ女へ叩きつけようと振りかぶり。溜息を吐いて男の手から凶器を叩き落とし、腕で抱え込むように頸部を圧迫して強制的に男を大人しくさせ終わった頃には、女はこの場から走って消えていた。曲がり角の向こうへ見えなくなっていった女を眺めて再度嘆息し）

この場から逃げるなんて…疚しい事がありますって言ってるようなもんだ。仕事が一つ増えたな…。


（ ／ 主様、皆様、この素敵な夜に失礼致します。若造警察官こと石動星河の背後です。早速絡み文を投下させていただきましたので、余裕のある方は一緒に遊んで頂けますと幸いです。今後とも宜しくお願い致します。）