願望を呟いた人 2023-01-30 02:51:56 |
通報 |
ッ…ぅ…離せ、俺は本当のことを言っただけだ!気に食わないならさっさと──、
(足早にその場から立ち去ろうとして、手首を掴まれた緊張からドキッと心臓が強く軋む。己自身、失言をした自覚はあるためにバクバクと鼓動は早打ち、しかし動揺を悟られまいと振り返ると敵意がこもった鋭い目つきで魔王を睨みつけ。夜闇のように暗い瞳は初めて玉座で対峙した時と変わらず、冷たく喜怒哀楽といった感情の色が見えなかった。あの時と同じようにただ黙って此方を見据えてくる彼に「殺せ。」と口に出来なかったのは、ここで己が**ば間違いなく協定は決裂し、祖国は魔王軍の手に落ちると思ったからで)
トピック検索 |