匿名さん 2023-01-13 20:59:11 |
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【マリア】
え?えぇ。
私でも良ければですが、大丈夫ですよ。
(ソッと手を取られれば、声を掛けてくるのが当たり前になっていたのもあり唐突な触れ合いにドキッと心臓が高鳴るのを感じる。だが、それは彼が男性で初めて知る人間、初体験に少し浮ついているだけだと自分で自分に言い訳をして平静を装い。そして車に乗せられこのまま帰るだけと思って居たが、どうやらどこかに行く予定があるらしい。行く時には何も聞いていなかったが、今日は彼の気遣いでこうして外に出かけられたのだ、感謝したいくらいだし、彼のお願いだ。断る理由も無いため勿論と快諾し。
そのままどこに行くのか分からないが、車を走らせてどこかへと向かう車の中で景色を窓から眺めながら、彼と触れ合う事が多い右手を軽く握り締める。陸に上がって早2日。だが、まだ2日しか経っていない。これまでずっと1人で居た自分には彼の温もりは心地よく、それでいて残酷だと考える。怪我が治れば自分は海に帰りまた長い時間を1人で過ごすだろう。人の温もりを知ってしまった今ではその空虚な時間が何とも言えぬ寂しさを増長させる。彼は人魚の自分から見ても魅力的で人は人同士で結ばれた方がきっと良い。それに以前好きな人は居ないのかと聞いた時に否と答えた彼の様子からして作るつもりも無いのだと見て取れた。この寂しさを埋める為に、誰か……きちんと自分を受け止めてくれる恋人を探した方が良いのだろうかと思い馳せると、ふと人同士はどうやって恋人になるのかその出会いの仕方が疑問になり)
そういえば、ふと思ったのですが、人間はどうやって恋人と出会うのですか?
出会ってからも度々会って相性を確かめると言うお話は聞いたことがあるのですが、出会い方を聞いてませんでした。
(と、彼の方を見れば心がなんて言うのかわかっている。そしてそれは顔にも出てしまうだろう。大切な人を作るつもりも無く、仕事が忙しい彼の枷にはなりたくないし、顔に出てしまえば彼はそれを見抜いて困ってしまうだろう。そう思ってなんでもないような口調で窓の景色を見ながら問いかけてみて)
【沖矢 昴】
そうですね…。
……失礼、どうやら乾燥しているのか喉の調子が…。
コホッコホっ………凄いですね、まさか一番乗りとは…さて、犯人が合っていれば良いのですが。
(彼女の声に答えようと一言肯定した時に、首元に巻いてあるチョーカー型変声機の調子が悪かったのか、一言分だけの声が沖矢昴の声ではなく、変声していない赤井秀一の声で答えることになってしまった。子供達は乾燥していると言う自分の言い訳を信じてくれているようだが、目の前の彼女はこの声を1度あのパーティ会場で聞いている。そしていつもハイネックの服を着ているのだ、そこから推理するのは容易いだろう。自分に出来る事と言えばそれらしく咳払いをして変声機がきちんと作動しているかどうかの確認。どうやら不調は一瞬で終わったが、これは手痛い失敗だ。坊やとの関係は彼女との答え合わせが終わってからの方が良いだろうと声の方に集中し過ぎて咳払いを受け止める手が左手だったのを手を降ろしてから気づき、しまったと内心自分が犯した失敗に舌打ちすると、なんでもない様に子供達と松風さんに話しかけて)
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